「しかし本当にどうしたんだ? 息抜きか?」

「う~ん…。まあそうだね。本家は息苦しくてさ」

リウは両足のことで、本家からは扱いに困られていた。

能力者としては、高い力を持っているものの、それでも大きなハンデを持っている。

それゆえに本来なら幹部候補となるのだが、今はまだ未定となっている。

そのことを現幹部の両親も困っているらしく、本家が息苦しく感じてもしょうがないことだった。

「…そうか。まあゆっくりしていくといい」

「泊まってもいい?」

「ご両親に連絡をすれば、な」

「ぶ~」

リウはふくれながら、オレンジジュースを飲んだ。

溺愛している両親は、簡単には宿泊を許してはくれないのだ。