「水原く~~ん、草壁君ったらエッチなのよ~~。

 あたしにエロい声で、イクーとか、もうダメーと言ってくれってリクエストしまくられちゃって大変だったんだからあ~~ん!

 草壁君のエッチっ!」

「はあ?」

 俺はケンタの頭をパコッて叩いた。

「お前、何やってんの?

 てか栗田と付き合いなさい。(笑)」

「やだよー、何言うんだっ!」

「あたし草壁君の童貞そろそろ頂ける予感がしちゃうわあ~~っ!

 キャーキャー。」

 ぽっかあーんとした俺とケンタ。

「水原君、前言ってたじじゃない?

 草壁君は毎日、1人エッチしてて寂しい毎日だって。

 あたし、草壁君のケーバン教えてもらったからさっそく電話したら、草壁君ったら あたしに夢中んなっちゃって。

 あたしもう大変だったんだからあ~~キャーキャー(*≧∀≦*)」

「京・・・、助けて・・・。」

 ケンタはウルウルになってた。

「知らねー。(笑)

 まっ、ガンバれっ!」

 俺はケンタの肩をポンッて叩くと、ニタニタしながら教室を出た。

「助けて~~っ!」

 ケンタの雄叫びが響いた。

 草壁君と栗田さんいつからラブラブ?

 なんだかとっても慌ただしいけど、俺には関係ないぜっ!

 残されたケンタは栗田に抱きつかれて放心してたみたいだ。(笑)

 廊下を歩いてると風花がこっちに向かって歩いて来た。

 ヤッベー、こいつと関わったら大変だってーの。

 俺のわずかな理性がぶっとぶからなー。

 シカトすっか。

 俺はわざと方向転換した。

「ちょっとっ!

 なんで、あたしが来たら避けるわけー?」

 風花が駆け寄って来た。

「別に避けてねーよ。」

 こう言うしかないな。

「避けてんじゃん?

 ねー水原君、今日2人で楽しまない?

 風花のリップグロスが濡れまくりでなんだかこっちもムラムラしてきたぜ。(笑)

「あ~~、そうだなあ~~。

 えっと・・・、」

「水原君っ!」

 その声はっ、杏里ちゃんじゃないか
っ!

 なんて可愛いんだ~~。

 清純で可憐でめちゃ可愛いぜっ!

 まるでアイドルみたいだっ!

 杏里ちゃんは長くて、つやつやしたロングヘアーをかきあげて、

「水原君、今日一緒に帰らない?」

て、言った。

 確かに言った。

「えっ?」

 俺はキョトンとしたままだった。