そこまで言うとケンタの顔が超曇った。

 栗田のエロ電話のせいで1人エッチしたんだっ?

 俺はケンタが暗くなってる意味がさーっぱりわかんなかった。

 ケンタはとっても言いにくそうに、でも言いたげな様子で俺を見た。

「絶対にっ!

 笑うなよっ!」

「は?

 何が?」

「だから絶対にっ!

 笑うなよっ!」

 ケンタが俺をガン見した。

「よくわかんねーけど何?

 なんかおかしな事になっちゃったりしたわけ?」

 俺の頭の上には漫画で言うと??はてなのマークが並んでるみたいな感じだ。

「だからっ!

 栗田の声が栗田のくせして可愛くて・・・。」

「で?

 何?」

「つまり、栗田のせいで、萎えてたチ○コがマックスになっちゃって、つまり・・・。」

「つまり?」

「栗田でイッチっまったんだよ~~っ!」

「え~~~~~~っ!

 マジで~~~?

 栗田で抜けたあ~~~っ!だと~~っ!」

 俺は思わず声を張り上げたぜ。(笑)

「おいっ!

 デカイ声出すなよーっ!

 聞こえるだろっ!」

 ケンタがひきつる。

「お前マジかよ?

 栗田だぜ?
 
 あのブサイクな栗田だぜ?」

「ああ・・・、俺の人生はもうおしまいだっ。

 あんなブサな女に一瞬でもエロを感じたんだっ!

 チキショー。

 俺の人生はもう汚れちまったよーっ!」

「あのさあー、そこまで言うとオーバーじゃね?

 てかケンタ、お前いっそ、リアル栗田と付き合えば?(笑)」

「バカか? お前。

 あんなブスと付き合えるわけがないだろっ!」

「でも、あんなブスで抜けたんだろーがよーっ!(笑)」

「なあにい~~っ!

 さっきからあ、あたしの名前が何気に聞こえて来てるし~~っ!」

「ゲーーーっ!

 助けて~~っ!」

 ケンタが俺の後ろに隠れた。

「草壁君っ!

 昨日は、楽しかったわ~~。

 草壁君ったらあたしに、もっとささやいて~~とか、もっとエロく~~とか言うんだもん。

 も~、困っちゃったじゃーん。(笑)」

「えっ?」

 俺は、後ろに隠れたケンタを指でつついた。

「なんじゃそりゃ?」