「水原君っ・・・。

 この間はびっくりしちゃって・・・。

 なんてゆうか・・・。

 ゴメンね・・・。」

「えっ?

 何んだ?」

 杏里ちゃんが俺に話しかけてくれちゃってる。

 俺は心臓がバコバコバコバコ鳴りまくった。(笑)

「ゴメンって・・・。」

 俺は杏里ちゃんを見た。

 なんて可愛いんだっ!

 まるで天使じゃん。

 眩しすぎるぜ!

「ゴメンって、謝るのは俺の方だから・・・。

 ゴメンね・・・。」

 チキショーこんだけ言うのがやっとじゃんかよ~~っ!

「水原君。

 風花さんとラブラブなんだねっ!

 羨ましいっ!」

「えっ?

 羨ましいの?」

 じゃあ、杏里ちゃん、俺とラブラブしちゃいませんか?なんて言えるわけね~~。(笑)

「あの・・・、風花とはそんなんじゃないんだあ・・・。

 ラブラブとかってんじゃないんだよね。

 つまり・・・」

 杏里ちゃんは不思議そうに俺を見る。

「つまり・・・、ただのセフレ・・・。」

 俺はバカか?

 何いってんだ?

 最低。

 もーダメだ。

 ただのチャラ男じゃねーかっ!

 何、いちいち自分にマイカミングアウトしてんだよ~~っ!

 頭の中で1人で突っ込む。(笑)

「なんか言ってる事が杏里にはわかんないけど・・・、水原君って正直な人なんだ
ね・・・。

 杏里、水原君みたいな人嫌いじゃないよ。

 仲良くしてねっ。」

 エンジェルスマイルだっ!

 なななななななんだって~~っ。

 嫌いじゃない?

 仲良くしてねっ、だあ?

 聞き間違いじゃねーよな?

「ハハハイッ!

 仲良くして下さいっ!

 てか絶対に仲良くなりましょう!

 町中で一番仲良くなりましょうっ!

 よろしくお願いいたしますっ!」

 俺はもう何がなんだかわからないイカれた野郎みたいに興奮しまくりだった。(笑)

「じゃあまたねっ!」

 杏里ちゃんは手を振った。

「バイバーイっ!」

 俺も手を振りまくった。

 夢じゃねーよな?

 夢なんかじゃねーよな?

 ヤッタアーっ!

 俺はトイレの前でガッツポーズを決めた。

「テメー邪魔っ!」

 隣のクラスのヤンキーに睨まれた。