甘くて切なくて、愛おしくて




「別に..」


「別にって..」


「洗濯機のホース、抜けたまま洗濯回しちまったんだよ」


それって


「あなた、バカでしょ?」



普通に考えたらそんな事、小さな子供だって分かることじゃない。



「悪かったな、バカで」



どうやらこの人は人に毒を吐くのは好きだけれど、吐かれるのは相当イヤみたい。



「ホント、朝もさっきもあれだけ人の事バカにしておいて」


「...ハイハイ、もういいか?」


そう言うと彼は立ち上がってあたしにタオルを渡してきた。


下を見ると水浸しだった廊下はいつの間にか綺麗になっている。