「はい、次、矢吹君。」

「わっかりませ~ん。」

「ふざけてる場合じゃないわよ。

 ちゃんと予習してきてないから答えられないのよ!

 ここテストに出ますから。

 みんなもちゃんと覚えとくように!

 ては終ります。」

 俺の彼女は凄く年上・・・。

 頭はいいけど、ちょっぴり抜けてて、ほっとけないってゆうか・・・まあ、危なっかしい人です・・・。

「ちょっと~、矢吹君っ!

 ちゃんと覚えとかないとダメよ~っ!」

 先生は息を切らしながら駆け寄ってきた。

「先生、年なんだから無理すんなってば。

 はあはあ言っちゃってるじゃん?」

「矢吹君、明日泊まりに来れる?

 土曜日だからどうかと思って・・・。

「バッチリ行けるから、待ってて。

 夕方には行けるから。

 昼間は、未来(みらい)達と遊ぶ約束してっからさ。」

「矢吹君、土曜日の夜は勉強だよ。

 先生がしっかり教えてあげるから寝るんじゃないからね?」

「先生なんかエッチくない?

 勉強ってエッチな勉強なら、しょっちゅうしてっじゃん?」

「何言ってんの~、んも~、大人をからかうんじゃないっ!」

「大人ねぇ・・・、先生、俺にいつも甘えてるじゃん?

 てゆーか、こんなとこでイチャついてたらまずくね?」

「そうよね、じゃ明日・・・。

 来る前にメールして。」

「OK。(笑)」

 そう俺の彼女は俺の担任。

 16個、年上の英語教師。

 俺達はもう付き合って半年が経ってた。

 誰も知らない2人だけの秘密。


「ねぇ~冬馬。

 明日さあ、映画でも行かない?」

「はい、行かないっ。(笑)」

「何それ~?

 冬馬はモテんのになんで彼女つくんないの?

 冬馬がフリーだからあたしが誘いたくなるんじゃんよ~。」

「うーん・・・。

 それは困ったな。

 俺に彼女がいなくてもお前に欲情しねーからな。

 つまり可能性ゼロだな。(笑)」

「何それ~、あたしこう見えてモテんだからねっ!」

「お前のはモテんじゃなくてやりたい奴が寄って来てるだけなのっ!」

「冬馬のバカっ!」

「冬馬帰ろうぜ。」

 未来がタバコを取り出すとプカプカ吸出した。