「ケータイがなかったから仕方なく」 男は心底めんどくさそうに言った。 「ってか何で倒れたんだ?それに冬なのに薄着だし」 「どうでもいいでしょ。 迷惑かけてごめんなさい」 「確かに。俺には関係ねぇしな」 「じゃあ」 家から出ようとしたら、男に止められた。 「離して」 誰かに頼りたくない。