【完】君しかいらない

「何、その言い方…あたしは別に…」


春奈はそこまで言うとハッとして、あたしと奏太くんを見る。


…マズい。


あたし、この場にいない方がいいのかも。


思わず目を逸らしたら、奏太くんと目が合った。


「愛梨ちゃん、俺のジュース飲む?取り替えっこしよ」


えっ?





この場の空気を変えようとしたのか、奏太くんは明るい口調であたしの手からペットボトルを奪い、勝手に飲んでしまった。


「えーっ!!!ひどいよ。あたしのジュース…」


「だからこっち…」


「無理ぃ…あたし、人が飲んだペットボトルで、飲めないんだよね…」


極度の潔癖ってわけじゃないんだけど、何となくダメ。