【完】君しかいらない

「だっ……ダメ!あたし、彼氏がいるから……」


あたしがそう言うと、不服そうにして口を尖らせる。


「んなの、バレねーじゃん。遠く離れてる彼氏からは、この一瞬のハグなんか見えてねぇから」


自分だって彼女がいるくせに、罪悪感の欠片もない笑顔でそんなことを言ってくる。


「見えてないけど……あたし、そーいうのは、ムリ。……あっくん以外と、そういうこと、したくない」


「……へー、あっくん」


あっ、しまった!無意識のうちに、名前出してた。


「もー、いいからっ。早く体育館行かなきゃ」