ふたり。-Triangle Love の果てに



確かに脈打つ心臓。


大きく上下する胸。


あなたが生きている証拠。


泰兄…


「…ばかやろう」


あきらめたような彼の瞳が、私を見た。


「ここに来たことを、いつか後悔するぞ」


「そうかもしれないわね」


笑うと、またポロポロと涙が落ちてきた。


後悔なんてしない、絶対にしないわ。


「戻ってきてくれて、よかった…あなたに伝えなきゃいけないことがあるの」


青白い彼の頬を、私はそっと手のひらで包んだ。


「愛してる」


しんとした中でも、抑え気味の私の声は大きく聞こえた。


それを聞いて、彼は静かに目を閉じる。


その瞼が揺れている。


ねぇ、泰兄。


あなたがどこで何をしようと、もういいの。


そばにいたい。


あなたと生きていきたい。


もうこの想いは止められないの。


泰兄がそっと手を重ねた。


見つめ合った私たちは、そのままお互いの指を絡め合う。


「愛してる」それをどうしても伝えたかったの。


もう一度、彼の胸に頬を押し当てた。


「…暗い意識の中で、おまえの呼ぶ声が聞こえた」


「泰兄」


「おまえが俺を呼び戻してくれた」


私は胸の中で頷いた。


「もうどこにも行かないで」と言いながら。


泰兄。


あなたを愛してる。