でも、レイに抱かれて体が無性に熱くなって夫とのセックスで、まるで感じなかった。

 高揚感を感じた時、私は至福の時を体から感じるのだ。

 これは、間違いなく私がまだ女としての淫靡な部分を持っているのだと思う・・・。

 私は、まだそうゆう感性がちゃんとあったんだって事がとても嬉しくてならない。

 セックスレスで相手にされなかった私の体からはもう女としての魅力も潤いも何もかもが消滅し、ただ生きてるだけ息をしてるだけの存在でしかないって思っていたから・・・。

 私は間違いなくレイによって女の部分を開放されたと思う。

 そして、どんどん私は自分の欲求に歯止めを利かせる理性が壊れて行ったのだった。

 しばらく眠って目をさました時にはもう午後の3時を過ぎてて、ベットから起き上がるとクラウディオとルルドマリアが足元にまとわりついた。

「わかったよ。

 ご飯だよね?」

「ニャアー、ニャアー。」

 2匹は仲良くエサを待つ。

 私はキャットフードを彼らの皿に注ぐと おいしそうにカリカリと音をたてて食べる2匹をずっと見ていた。

 すると、いきなりクラウディオが、
「ニャアー、ニャアー。」

と、縁側に向かって走り出した。

 私の胸が高まった。

 きっとレイだ・・・。

「クラウディオ。

 元気じゃん・・・。」

 レイの声が聞こえた。

 私はパジャマのまま縁側に向かって歩き出していった。

「こんにちはー。

 昨日は、いきなり来てすいませんでした。

 夫さん、大丈夫でしたか?」

 レイがクラウディオを膝に乗せ私の方を見た。

「うん。

 大丈夫。

 もういないし・・・。」

「えっ?

 いないんすか?」

「うん、いないよ。

 午後から仕事だって帰っちゃったんだ・・・。」

「じゃあ、家には誰もいないんですか?」

「うん、祖母は日曜はたいてい近所の人と出掛けるの。

 もともと祖母は家でじっとしてる人じゃないんだ。

 元気なんだよね・・・。」

 私がこう言うか言わない間にレイがいきなり私に抱きついてきた。

 クラウディオは膝にしがみついて離れない。