素顔のままで出歩くのは良くないよ、
と、エレベーターに向かうまでの間
うるさく私が言ったので、
立川潤は、めんどくさそうに
部屋に戻り、変装用のキャップとメガネを
取ってきた
エレベーターを待つ間
私の右手は
立川潤の左手にしっかりと絡み合っていた
エレベーターを降りれば
エントランスに
さっきのスーツ姿のSPのおじさんが立っていた
「お出かけですか? お車、出しますか?」
「いや、いい
マサコの店、行ってくるから」
「そうですか、お気をつけて
何かあったらすぐ連絡を」
「あぁ、わかってるって」
やっぱり
立川潤は、御曹司なんだな…
フツー、SPがついてる、
なんて若者いないしね
マンションを出て、駅の方面へ歩く
何度も言うけど
私の右手は相変わらず立川潤の左手で
しっかりと包まれている
男のヒトの手って
こんなにあったかいんだ
立川潤のあったかい手の温度が
冷え性の私の手に
じわじわと効いてくるのを感じた
と、エレベーターに向かうまでの間
うるさく私が言ったので、
立川潤は、めんどくさそうに
部屋に戻り、変装用のキャップとメガネを
取ってきた
エレベーターを待つ間
私の右手は
立川潤の左手にしっかりと絡み合っていた
エレベーターを降りれば
エントランスに
さっきのスーツ姿のSPのおじさんが立っていた
「お出かけですか? お車、出しますか?」
「いや、いい
マサコの店、行ってくるから」
「そうですか、お気をつけて
何かあったらすぐ連絡を」
「あぁ、わかってるって」
やっぱり
立川潤は、御曹司なんだな…
フツー、SPがついてる、
なんて若者いないしね
マンションを出て、駅の方面へ歩く
何度も言うけど
私の右手は相変わらず立川潤の左手で
しっかりと包まれている
男のヒトの手って
こんなにあったかいんだ
立川潤のあったかい手の温度が
冷え性の私の手に
じわじわと効いてくるのを感じた

