なに… せっかくこっちまで来たのに… ま、出待ち女子がいれば、出にくいわよね… 帰ろ…かな… そう、思ってクルリと向きを変えた時… 腕を引っ張られながら引っ張られる方向へと歩かされる 「ちょ、ちょっ、なに?! 私、帰る、んだけどっ!」 私を引っ張る人物に訴えかけてみるが反応がない 夜だし、ニット帽深くかぶってマスクしてるから 顔がわかりゃしない… 「ちょっとー! 離しなさいよっ!」 なおも、グイグイと私を引っ張っていく 大通りから少し細い通りにまがったところで その人物は止まった