「ねぇ・・・、見てよ。

 あれっ。

 ああ~~っ!

 あれって1年の秋本夕月じゃん?」

「秋本夕月ってんだあ・・・。」

「そう転校生やよ。

「可愛いよね~~。

 絶対に将来イケメンなるよ~~。

 いいなあ・・・。

 うらやまだよね~~。

 てか、隣にいるの夏川さんじゃん。

 あの2人って付き合ってんの?」

「さあ、知らない~~。

 けど、夏川さんてS中の上原友夜と付き合ってたんだよね?

 確か・・・。」

「そうそう、上原。

 でも上原、自殺しちゃったって聞いてるよ。

 夏川さんてさあ。

 なんか謎。

 彼氏が自殺しちゃってまだ日が浅いじゃん?

 もう新しい男作ったり出きるんやね~~。

 あたしにはあり得ないよ・・・。」

「そうだよね~。

 てか、夏川さんて、もともと北岡と付き合ってたんだよね?

 なんかよくわかんないね。

 あの辺の関係。

 どーでもいいけど、うらやまだわ~~。

 だってさ、上原友夜ってイケメン過ぎて有名やったじゃん?

 北岡だってそうやし、その上、秋本君だよ~~。

 夏川さんてかなりイケメン好きじゃん?

 てか、うらやまだよ~~っ!」

 誰かが、あたし達を噂してる。

 そんなの気にしない。

 気にしない・・・。

 あたしと夕月は毎日、一緒にいた。

 放課後、早く終わった方が学校から少
し行ったとこにあるコンビニの前で待ち合わせ。

 そして一緒に帰るパターン。

 一緒に歩いてたら、やっぱ周りは噂するよね。

 当たり前だけどさ・・・。

 夕月が、

「青、今日うちに来る?」

 いきなりだった。

 あたしは、

「えっ?

 夕月んちに行っていいの?」

って答える。

「何で、そんなにびっくりした顔してるの?

 普通に遊びにおいでよ。」

 夕月が笑う。

「だって・・・、夕月んちに行ったらさあ、なんかマズくない?

 あたし夕月の妹さんに嫌われちゃってるみたいやし、夕月に近ずかないでって言われちゃってるし。

 それなのに・・・。」

「青、僕たち付き合ってるんでしょ?

 彼氏のうちに彼女が遊びに来て何がおかしいの?

 大丈夫だよ。

 蘭にはちゃんと言ってあるから。

 僕には彼女がいて、それが青だって。

 蘭は何も言わずに黙ってたから、平気だよ。」