Teennage Blue 上巻 (ティーンエイジ ブルー)

 2人は部屋を出て行き、あたしは友夜の手を握った。

 冷たい手・・・。

 友夜はもう目を覚まさない・・・。

「友夜、あたし今日ね、友夜と話がしたいと思って会いに来たんだよ・・・。

 友夜はズルいよ。

 悪いのは全部あたしだよ・・・。

 でも・・・。

 友夜もズルい・・・。

 だってもうあたしは友夜に何も伝えらんないじゃん?

 こんなのひどいよ・・・。

 ひどいよ・・・。

 なんでもうちょっと待っててくれなかったの・・・。

 ねぇ、なんで・・・・

 こんなのズルい・・・。」

 冷たくなった友夜の頬を撫でながら涙が止まんない。

 長い睫毛が濡れて見えた。

「友夜・・・。

 泣いてるの?

 もう1度目を開けてよ・・・。

 お願いだから・・・。

 ねぇ、友夜・・・。

 あたしはもう、立ち直れないよ・・・。」





 友夜の葬儀は親族とごくわずかな人々により密葬で終わった。

 それからあたしは、部屋にとじ込もったまま誰にもあいたくなくなり、学校にも行かなくなった。

 心配した真里菜や美雨が何度もうちに来たけど、会わずにいた。

 純さえも拒否した。

 あたしは許されない後悔の中にいてもがき苦しむしかないんだ。

 あたしが友夜を殺したんだ・・・。

 あたしが友夜を殺したんだ・・・。

 あたしは生きてたらいけない・・・。

 友夜んとこに行って謝らなくっちゃ・・・。

  友夜から届いてた死ぬ前に来てたメールを何度も何度も読み返して泣いていた。

《ごめんね、青・・・。

 俺は君を苦しめる事しか出来なかったね。

 でもこれだけは信じて。

 俺、今までの人生で青といた時間が一番しあわせだったんだ。

 俺には青がすべてで、青とずっといたかった。

 もう青を縛らないから。

 好きな奴としあわせになって。

 俺はもう消えるから。》

 なんでこのメールに気付かなかったんだろ・・・。

 あたしは最低だ・・・。

 このメールに気付いてたら友夜をひき止めれたかもしれない・・・。

 なんとかなったのかもしれない・・・。

 何度後悔しても、もう遅すぎた・・・。

 部屋にとじ込もって友夜を思って泣く事しか出来ないあたしは・・・。

 もうこの世に未練さえなくなってた。