待ち合わせは近くの本屋さんの前に午後2時。

 私は真里菜に電話した。

「やったじゃん!

 あんたら絶対そうなると思ったし。

 だから会わせたんだよねー。

 青が落ち込んでるの見てたくないじゃん?

 あんた可愛くしないとダメだよ。

 私の洋服貸したげるよ。

 あとさー、メイクもしないとダメだよ。

 今から、青んち行くわ。

 2時に間に合わせるからねー。」

 そっかあ、あたしはオシャレなんてした事なかったもんな。

 純とは、そんな感じじゃなかったし、デートってノリで会った事もなかったから。
 
 
 いつもジャージでゴロゴロしてたもん。

 そんなだから人妻に取られちゃったんだ。

 あっ。

 また、あいつの事考えてる・・・。

 ダメダメ!あたしはもう前のあたしとバイバイするんだ!

 真里菜が持って来た服はちょっぴりギャルっぽい。

 わたしはなんだか恥ずかしくて、

「こんなの着れないよー」

って、笑った。

「あんたそうだからダメなのっ!

 友夜はモテるよー、いいの?

 女子力、見せつけないとダメだからねー。」

「なんか恥ずかしいけど、着てみるよっ。」

 あたしは半端なくミニを生まれて始めてはいて、真里菜にメイクしてもらった。

 鏡に映るあたしはまるで別人!

 ギャルそのものじゃん!

 真里菜は、

「すげーー。

 あんた似合うし可愛いし、頑張ってね。」

 そう言って帰って行った。

 あたしはその格好で待ち合わせの場所に行った。

 すでに友夜はいた。

 あたしはちょっぴり短いスカートにモジモジしながら友夜のそばに行った。

 友夜は、

「なんか可愛いねー。」

って笑ってくれた。

「こんな格好したの始めてやよー。」

って言ったら、

「ええー?

 もしかして俺の為に頑張ってくれたとか?」

「そうかもしんないー。(笑)」

 久々に笑った。

「アイスでも食べよっか?」

 本屋の近くにあるマックに行った。

 学校の事とか家の話とか友達の事、色々話した。

 そんな時、あたしの見つめて、

 「もしよかったら彼女になってもらえないかなーって思ってるんだ。」

「えっ?」

「今日はそれを言うつもりで会いたいって決めて来たんだ。」