あたしは、何してんだろ・・・。

 海を見てるあたしの視界にぼんやり人の気配を感じた。

 それはリサだった。

 リサがゆっくりあたしに近づいてきた。

 そして、あたしの横に座った。

「あのさ・・・、純とは別れたから。

 あたしの負けだよ。

 純は初めっからあたしの事なんて好きでもなんでもなかったんだよね。

 なんてゆうかさ、たまたまなんとなくそうなっちゃったみたいな感じってゆうやつ。

 あたしの一方的な片想いだったから・・・。

 でも、嬉しかったんだよねー。

 やっぱ好きな奴と付き合えたら嬉しいじゃん?

 例えその好きな相手が自分の事なんて全然好きじゃないってわかってたとしても好きな相手と付き合えたら嬉しいよ。

 でも・・・。

 そいつはあたしじゃなくてあんたの事しか頭になかったんだ。

 そんなのわかってたけど・・・。

 ごめんね。

 あんたに嫌な思いとかさせまくりだったから・・・。

 あたし妊娠してたんだ。

 前彼の子だった・・・。

 純の気持ち引き留めたくてバレバレのウソついたんだよね。

 そんなのすぐにウソだってわかっちゃってさ。

 なんかあたしカッコ悪いよね。

 でもマジで好きだったから、あいつの事・・・。」

 あたしは黙ってリサの話を聞いてた。

「子供をおろした時めちゃ泣いたんだ。

 あたしは最低だよね。

 そん時にはもう純とは終わってたんだけど、あたしがかなり落ちちゃってんのを見たあいつがさ、そばにいてくれたんだ・・・。

 あいつは優しいよね・・・。

 でも、その優しさに甘えてたらダメだって思った。

 もうあいつを解放してあげよってね・・・。

 だからもうあたしは純とは会わないよ。

 2人っきりで会わない。

 ただの友達って感じになったんだ・・・。」

 リサはあたしを見てさみしそうに微笑んだ。

 あたしはリサが可愛く見えた。

「リサは素直だよ。

 ズルいのはこのあたしだ・・・。」

「あんたは彼氏とうまく行ってるの?」

 あたしは起き上がるとリサに向かって答えた。