「青ー!青ーっ!」

純の呼ぶ声がだんだん遠くなってった。

あたし純が好きだったんじゃないの・・・?

いつも一緒だった純。

てゆーか、いて当たり前やった純・・・。

解んないよ。

もう解んない。

あたしは自分の気持ちをコントロール出来なくなってた。

この時のあたしは友夜の事で頭がいっぱいだった。

なんでか解んないけど、涙が止まんなくなってたんだ・・・。

純に殴られても抵抗しない友夜・・・。

この時、はじめて気がついた。

あたしは友夜の事が 好きだったんだ。

ズルいのはあたし。

友夜は全然悪くない。

あたしはさっきの場所に戻った。

そこには誰もいなくって、あたしはしばらく立ち止まったままだった。

そんなあたしの後からギユッて抱きつく誰かがいた・・・。

振り向くと友夜だった。

あたしは何故か解んないけど涙がこぼれた。

「青・・・、お願いだから俺から離れないで・・・。」

あたしは黙ってうなずいた 。

友夜のちょっぴり長めの黒髪があたしの頬に当たる。

「青・・・、俺には青しかいないんだ。

お願いだからそばにいて・・・。」

もうダメだよ・・・。

もう戻れない・・・。

あたしは決めた。

友夜は、まっすぐに迷子にあたしの目を見つめるとあたしのほっぺたにキスをした。

純・・・、あたしはもうダメだよ。

心の中でつぶやいた。

友夜は、

「今晩、父さんが帰んないんだ。

青、お願いだから一緒にいてくれないかな・・・。

そばにいて欲しいんだ・・・。」

あたしはうなずいた。

「あのさ、あたしこんな格好じゃん?

一回うち帰って着替えてくる。

親には真里菜んちに泊まるって言うから・・・。

あたしもね、友夜といたいんだ。」

友夜はあたしの体を抱き寄せた。

なんだろう・・・。

ドキドキが止まんない。

あたしは友夜の事が好きなんだって思った。

うちに帰ると母親が、

「あんた、なんて格好で外に出てんの?

パジャマでどこに行ってたの?

それにケガは大丈夫なの?」

「なんだか超ウザいよ、めんどくさいし。」

あたしはシカトして2階の自分の部屋に行った。