あたしなんか死んじゃえばいいって、本気で思った。

 あたしがフラフラしていたばっかりに彼を傷つけてしまったんだ。

 あたしは友夜に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

 でも嘘はつけない・・・。

 ついちゃダメなんだ・・・。

 今度こそ自分に正直にならないと、みんなを苦しめるだけで誰も幸せになんてなれない。

あたしは友夜に、

「ごめん、もう付き合えないよ。

 あたしみたいな子を好きになってくれてありがとう。」

 友夜は黙ったまま、あたしの目をじっと見ていた。

 視線をまったく外そうとしない。

 その目にあたしの胸は押し潰されそうになる。

 そして彼はゆっくりと話し出す。

「こんなに頼んでも君は俺の側からいなくなるって言うの?

 俺は全部受け入れたし、これからも何があっても君を裏切ったりもしないし、ずっと君だけを好きでいるって思ってる。

 それでも君は俺から離れようって言うの?」

 冷たい空気が流れたような気がした。

 友夜はとっても悲しそうにあたしを見てた。

「ごめんね。

 あたしも好きになろうって思ったんだ。

 それは嘘じゃないから。」

 その時だった。

「黙れよ!

 俺から離れれると本気で思ってんの?」

 あたしはいきなり何が起こったのか、わかんなくなった。

「俺が、どんなにムカついてっか解ってんのかよ!

 お前は黙って俺のそばに、いればいいんだ。」

 と、大声で叫んだ。

 そこにいるのはあたし私の知ってる友夜じゃない。

 私は茫然とした。

 あたしは、そのまま帰ろうとした。

 そんな彼を見てたくなかった。

 それより、自分が壊れそうで、その場から立ち去りたかった。

 帰ろうとした時、突然髪の毛を掴まれ押し倒された。

「痛いっ!

 やめて!」

 あたしは、まだ自分に起きている現実を受け入れる事が出来ないまま、友夜の暴力に抵抗する力も失ってた。

 あたしはうずくまったまま、嵐が過ぎ去るのを待った。

 髪の毛を掴まれ、押し倒された時に地面に頭をぶつけた。

 頭がクラクラして、しばらくぼっとした。

 鈍い痛みに額に手を置いた時に、生暖かい感触にドキッとした。

 友夜がいきなり抱きついて来た。