彼女がいようが、昔から仲良かった事には変わりないじゃん。

 付き合ってて、別れたからっていきなり知らん顔されたり、他人のふりみたいにされるのってあんまりだ!

 あのバカ女にも腹が立つ。

 学校に行くのが、だんだん憂鬱になって、学校に行く時間になると頭が痛くなる。

 あたしは学校をサボるようになり、1人で海に行ってボーッとするようになってた。

 友夜からメールが来ても電話が来ても出る気になれず、悪いと思ったけど全部シカトした。

 心配した美雨からメールが来ても無視してた。

 そんなある日、1人で街をブラブラしてたら純と出くわした。

「お前さ、学校来いよ。俺のせいで学校来ないんなら、俺が学校来ないからさ。

 頼むから学校行けよ。」

 あたしは不機嫌そうに、

「あんたに関係ないやろ、学校行こうがブッチしようが、あたしの勝手やろ?」

と言った。

「俺はお前の事、心配してるんや。

 好きやもん、当たり前やろー。」

 あたしは振り返って、純の頬を思いっきりたたいた。

「何ふざけた事ばっか言うん?

 あんたバカ女の彼氏やろ?何が好きや?

 人を振り回すんもいい加減にしろ!

 お前のせいで、こっちはいい迷惑や。ばかやろー。」

 と、泣きながら何度も顔を叩いた。

 あたしの手の平はまっ赤になった。

 何回叩いても目を反らさないし、叩かれっぱなしの純は黙ったままだ。

 あたしに叩かれてもは何も言わないし抵抗もしない純。

「もういいわ。」

 なんか自分が情けなくなった。

 そしてグッタリ力が抜け落ちた。

「俺、やっぱお前が好きや。

 図々しい事言うけど、俺はお前とやり直したい。」

 純がまっ直ぐな目で私を見てた。

 あたしは震えてた。

 ガタガタ震えて、それは止まらないまんまで、そして涙が出だ。

「あたしもあんたが好き。

 離れたくない。」

 もう無理、自分の気持ちにブレーキはかけれないよ。

 あたしは純に抱きついた。

「今までごめん。

 俺、自分から逃げてたんだ。

 家がゴタゴタで、もう、どうでもいいって思って、女なんか遊びでしかなくなってて・・・。

 でもお前は特別だから、そんな気持ちで付き合えないって思ったんだ。

 もう逃げないから、約束するよ。」

 あたしは純の胸に顔をうずめた。

 あたしは自分の居場所に戻った歓びで一杯だった。