友夜が私の目をじっと見た。

「いいよ、解った。

 けど、俺も頼みがあるんだ。

 俺の事なんて好きじゃなくていいから、好きになんなくていいから、それでも一緒にいてくれないかな?

 俺さ、ちょっと急ぎ過ぎたんかな?」

「なんで、あたしといたいの?」

 胸が苦しくなった。

「それって、君が純と一緒にいたいって気持ちと同じなんだよ・・・。

 きっと。」
 
 友夜はそう言った。

 次の日、学校に行くとクラス中が慌ただしい雰囲気だった。

 聞き覚えのある声の方を見ると、うちのクラスのコギャルのリサと純がイチャついていた。

 リサはこの間、あたしに純と付き合うから邪魔するなって言って来た女だ。

 バカっぽくて軽そうな女!

 そんなリサと純が楽しそうにしてる。

 「純ってばメチャ激しいしー、なんかはずいしー。」

 リサは純にしがみついてた。

 なんでこんな女に落ちるん?

 メッチャイライラするし。

 もう、あたしには2度と話かけないって、純は言ったんだったよね。

 それにしても、こんなバカ女と付き合うなんてガックリした。

一時間目が終わり、休み時間になった。

 リサが私に声をかけて来た。

「私と純、付き合う事になったから、あんたはもう関係ないから。

 うちらの邪魔とかせんといてよねー。

 うちら超ラブラブなんやからっ。」

 それだけ言うと去ってった。

 今度はリサとつるんでる亜美が現れ、あたしに言った。

「純は、あんたよりリサを選んだんやから、あんたはもう過去の女やからね。

 純とリサはもう、やったんみたいよ。

 キスマークとかつけてたし!

 あんたは、あんたの彼氏と仲良くやってればいいじゃん!」

 純は堂々とリサとイチャついてて誰も入れない雰囲気になってた。

 もちろん、あたしと廊下とか、放課後の帰り道とかですれ違っても、純は知らん顔で通り過ぎて行く。

 あたしは、なんでこんな目に会わなくちゃいけないんだろ?

 別に無視する必要があるわけ?

 純に対して超ムカついた。