Teennage Blue 上巻 (ティーンエイジ ブルー)

 そう言ったら、音楽雑誌とかCDとかたくさん見せてくれて、そのバンドの事ひとつひとつ説明してくれた。

 近くで夕月の顔見てた蘭はドキドキしっぱなしだったんだけど嬉しかった・・・。

 それから蘭はボブだった髪をショートにしてピアスの穴を開けた。

 そんな彼女の変化に父親はびっくりしちゃって、

「蘭!その髪どうしたんだ?」

ってね。

 その時の父親の顔ったらなかった・・・。

 夕月が、けしかけたと勘違いした父親はますます夕月に対して厳しい態度になっちゃった。

 家族でご飯食べてる時も夕月を完全に無視するし、

「こいつの顔見てるとイライラする。」

とか、平気で言う。

 そんな父親に母親は、

「私は蘭ちゃんの顔見てるとイライラするわよ!」

って言う。

 この家族って大丈夫なの?

 夕月は父親がいる日には出きるだけ家に帰りたくないわけ。

 だからって行くとこもない。

 新しく越してきたこの街にはまだ友達なんていない。

 隣の県まで友達に会いに行く時間も金もない。

 そんな彼はなんとなく海に向かって歩いた。

 赤く染まる空はもうすぐ藍色に変わる・・・。

 この街の海はめちゃ綺麗に見えた。

 そして夕月は一人になりたくなったら海を見に行くようになった。

 ヘッドホンでガンガンにパンクを聞きながら海を見てたんだ。

 そしたらさ、同じように1人でずっと海を見てる女の子がいたんだ。

 夕月が海を見に行くと、たいていこの子に会うんだ。

 そしてその子はずっとうつむいたままで・・・、海を見ていない。

 夕月は、黙ってその子を見てたんだ。

 そしたらその子は突然立ち上がって、海に向かって、

「バカヤロー。」

って叫んだ。

 夕月はびっくりして、その子の顔見たらさ、泣いてるんだよね。

 なんか凄く可愛く思えた。

 そして夕月はその子に声をかけた。

 「どうしたんですか?」

 その子は、

 「別に・・・。」

 って言った。

 そして、

「ちょっと頭爆発寸前な事があったから・・・、あーすっきりしたっ!」

て、笑った。

 夕月は、

「すっきりしましたか?

 それは良かったです。

 僕も最近イライラしちゃう事が多くて バカヤローって叫びたい気分ですね。」

って、その子を見た。