ある日、美雨が、

「純が、隣のクラスの穂乃花ちゃんと一緒にショッピングセンターの中のクレープ屋で、イチャイチャしてるの見たよ(*^^*)。」

って、言った。

「へー、そーなんやー。」

 普段は、

「お前のぶっ飛んだ生きざまに惚れたぜ!」

とか、

 「お前は、ミラクル俺はクルクルだぜ!」

とか、言ってたくせして、あの穂乃花ちゃんかぁーーって、少し以外だった。

 穂乃花ちゃんは、清楚で大人しい系な女子だったからだ。

 「ふーーん、穂乃花ちゃんねーー。」

 なんだか解らないけど気に入らない。

 これって嫉妬・・・?

 あたしが嫉妬・・・?

 なんかカッコ悪い。

 普段は、いて当たり前だったウザい純が、穂乃花ちゃんとイチャイチャなんかやっぱり嫌だっ!

 なんだか超むかついて、マイチャリで純の家に行くと、誰もいなくって留守。

 もしかしたら、美雨が見たって言うクレープ屋でイチャイチャしてるのかな?

 って、急に心臓がドキドキして、いても立ってもいられなくなっちゃって、ショッピングセンターまで猛スピードでぶっ飛ばした。

 するとっ!いたっ!

 純と穂乃花ちゃんだ!

 なんだかとっても、あたしってばカッコ悪くない?

 純は、なんだか楽しそう。

 あたしといる時より優しそう。

 穂乃花ちゃんもなんだか嬉しそう。

 目の前で自分の彼氏が他の女子とラブラブなのをリアルに見るあたしって、一体何なん?

 だんだん、悲しくなっちゃって気がつくとポロポロ涙が止まらなった。

 カッコ悪いけど、やっぱり嫌だっ!

 あたしは居たたまれなくなっちゃって立ち去った。

 チャリを飛ばしながら、

「バカヤロー、死ね!」

 と、泣いたんだ・・・。

次の日、純に、

「あんた、昨日の夕方、隣のクラスの穂乃花ちゃんとラブラブやったね。

 良かったじゃん。

 おめでとっ。

 さよーなら。」

 って言ったら、

 「お前が見たのは俺じゃねーよっ!

 もう一人の俺だぜ!

 幽体離脱したんかもなー。

 それともあれや!

 ドッペルだよ!

 ドッペルゲンガー!」

 と、苦しい言い訳をしやがった。

 あたしは、

 「あっそ!

 ドッペルゲンガーならあんた死ぬんじゃね?」