「好きな奴が出来たから、もうあんたとは無理。」

　夏休みが終わって２学期が始まった。

　リサは純にちゃんと自分の気持ちを伝えようって決めた。

　その頃の純は毎日苛立ってた。

　自分自信の気持ちがどこにあって一体自分はどうしたらいいのか解んなくて、ケンカに明け暮れてた。

　何かにぶつけるしかなかったから・・・。

　そんな風にしか自分の気持ちのやり場が見つからなかった。

　けど、誰かを殴ってもバカな事して、自分の気持ちから逃げても全然無理で、なおさら自分に腹が立ってた。

　そんな時、深夜のコンビニの前で偶然リサは純と純の仲間を見つけた。

　リサは必死で走った。

　早く行かないと、どっか行っちゃうじゃん！

　純は連れバイクの後ろに乗っかってた。

「ねぇ！

　ちょっと待ってよぉ！」

　その声に純が振り返った。

「あのさ、私、あんたの事が好きなんだよね。」

　純の周りにいた仲間が茶化し出した。

「どーすんだよ純？

こいつとやっちゃう？」

　純は不機嫌そうにこう言った。

「お前の事全然しらねーし、まったく興味ねーし。」

　すると、純の仲間が 、

「ねぇ、こいつと止めて、俺と付き合ってよ～！」

　純はタバコを吸いながら笑ってた。

「最低。」

　リサは悔しくて言葉につまった。

　純は吸ってたタバコを投げ捨てると、リサに向かってこう言った。

「俺と付き合う？」

　リサには信じれなかった。

　でも、嬉しくてその場に立ちすくんだまま動けなくなった。

　涙が止まらなかった。

　純が近寄って来た。

　そしていきなりキスをした。

「これからうち来ない? 」

　リサはうなずいた。

　この日、純とリサは結ばれた。

　リサは幸せだった・・・。

　でも、それは長くは続かなかった。

　本当はそんな事はリサにも解ってた。

　それでも良かった。

　純の事が好きだったから・・・。

　純の気持ちは別の所にある。

　そんなの解ってた。

　それでもリサは、純の事が好きだった・・・。