夕月は早く青に会いたかった。

 会いたくて会いたくてたまらなかった・・・。

 電話の向こうから声がした。

「あたしも会いたいよ・・・。

 夕月・・・。

 迎えに行くよ。

 待ってて。」

 夕月は電話を切ると、青の家に向かって歩き出す。

 空は雲ひとつないお天気で・・・。

 秋が終わりに近いのに、とても暖かった。

 ヘッドホンからガンガンに流れる音楽に 心地よさを感じながら、夕月は青に早く会いたくてたまらなかった。

・・・・・上巻 完 ・・・・・