「おはよっ!

 夕月が迎えに来てくれた。」

「あれっ・・・?

 夕月ぃ?

 髪の毛の色・・・。」

 あたしは夕月の髪を見る。

「イメチェンだよっ!

 なんとなくね・・・。」

 黒髪を見慣れてたからなんだか違う男の子に見えちゃう・・・。

「昨日の夜にね。

 急に気分を変えたくなっちゃって~~。

 市販のブリーチ材でやってみたんだけどね・・・。」

 メッシュっぽくなった茶髪がなんだか新鮮に見えた。

「でもさあ・・・。

 先生に注意されそうやよね?

 てか怒られるし。

 すぐに元に戻せって言われそ~~。(笑)」

「そうかな?

 なんかうちの担任あんまり、うるさくないよ。(笑)

 ピアスつけてっても、1回注意されたっきり何も言わないんだよね。

 よくわかんないけどさっ。

 髪色が変わるとイメージもガラッと変わるなあ・・・。」

 夕月がちょっとだけ大人っぽく見えちゃってた。

 学校につくとあたしは夕月と廊下で、

「またね。

 放課後、会おっ。」

って別れた。

 1年の教室はうちら2年のすぐ下にある。

 階段をかけ上がると、あたしは教室のドアを開けた。

「青~~っ!

 オハヨ~~。」

 美雨がいつもの元気な美雨に戻ってる。

 その時、女子が一斉にこっちを見た。

 でも何も言わない。

 てか、普通だった。

 リサがこっち見て笑った。

 あたしも微笑み返した。

 席につくと、あたしの悪口とか言ってたグループの子らがいきなり、

「夏川さんゴメン・・・。

 あたし達、ハズイね。

 よく知りもしないのに好き勝手言ってた マジ。

 ゴメンね・・・。

 てか夏川さんの彼氏めちゃかっこよくない?

 1年の秋本夕月~~っ!

 みんなカッコイイって噂してるよ~~っ!」

「あたしもごめん・・・。

 S中の友達から色々聞かされてさ~~。

 つい噂とか流しちゃったりしてハズイよ・・・。

 うちの妹がさ、1年で秋本君の妹とクラスが同じでさあ、夏川さんの事聞かれちゃってつい話しちゃったせいで、あんなんなっちゃったんだ。

 本当にごめんなさい・・・。

 秋本君の妹って秋本君の事が好きみたいで、夏川に敵意向きだしだってうちの妹が言ってたよ。

 でも秋本君は夏川さんが好きだから大丈夫だよ。