Teennage Blue 上巻 (ティーンエイジ ブルー)

「ごめん。

 あのね、別に純の事を考えてたんじゃないんだよ。

 ちょっと思い出しちゃっただけだから。」

「解ってるって。

 全然平気。」

 友夜はそう言って笑った。

 あたしは最低だ。

 無言のまま、部屋に流れる音楽のボリュームだけが異常に大きく感じた。

「あのさ、青、俺ね、青の事が好きなんだよね。

 だからさ、もうあいつの事忘れて欲しいって思ってる。

 でもそんなの無理だよね。

 いきなり忘れれるわけないもんなー。

 でも1日であいつの事、考える時にちょっとだけでも俺の事も思い出してくれたら、うれしいかも。」

 そう言うと、友夜は寂しそうに笑った。

 どうしよう・・・。

 あたしは彼を傷つけてしまったんだ。

 友夜はあたしにはもったいない。

 あたしは、まだ気づいてなかった。

 自分の本当の気持ちに・・・。

 でもこれだけは解ってた。

 もう純には戻れないって・・・。

「お父さん、何時に帰って来るの?」

「12時だって。

 飲み会に行ったんだ。

 サーフィン仲間の飲み会だよ。」

「そうなんだ。
 
 そう言えば、お母さんって、仕事?
 
 何時に帰って来るの?」

「母親はいないよ。

 ずっといないんだ。
 
 俺が産まれて、すぐに死んじゃったんだよ。」

 私は焦った。

「ごめんね。」

「いいよ、知らないんだ。
 
 写真でしか知らないから。」

「あたしんちのお母さんは、2番目の人で、本当のお母さんは、あたしが幼稚園児の時に病気で死んじゃったんだよ。

 今のお母さんは小3の時に来たんだ。

 それまで、お父さんと2人暮らししてたんだけど、お父さんの兄さんちにいたおばーちゃんを引き取って、今は、4人暮らしになっちゃった。」

 黙って聞いてた友夜は、

「俺は、青とお父さんが、海で楽しそうにしてたの何度も見てたよ。

 青は元気な女の子で、多分あの時、俺は青の事が好きになってたような気がする。

きっと初恋だったのかもって思うよ。」

 私は真っ赤になった。