「美雨?

 なんか変だよ。
 
 いつもの美雨じゃないじゃん?」

 夕月ごめんね~~。

 今日はありがとっ。

 帰ったら電話するからっ!」

 夕月は手を振ると帰って行った。

 美雨は、

「なんかゴメン。

 青、あたしもう生きてけないかもしんないっ・・・。

 青・・・。」

 美雨は泣きだして、その場に座り込む。

「あっ・・・、美雨?

 ここじゃ、みんな見てるからあっち行こっ。」

 あたしは美雨を連れて駅の裏にある自転車置き場の横の空き地に連れてった。

「美雨?

 どうしたん?」

「あのね・・・。

 あたしね・・・。

 先輩と付き合ってんの彼女にバレちゃって・・・。

 彼女とそのダチに駅に呼び出されて・・・。

 今日、あたし学校サボりで先輩んち行ってたの。

 昨日の夜から先輩んちに泊まり行っててね。

 先輩んちの親がいないからなんやけどね。

 そしたら先輩の彼女が突然、部屋に入って来てあたしボコボコにされたんよ・・・。

 でも先輩は知らん顔してるん助けてくんないし・・・。

 そしたら先輩、彼女とあたしの目の前でイチャつき出しちゃって、意味わかんないよ。

 先輩はこう言ったんだよ。

 俺にしつこくつきまとうんじゃね~~。

 彼女が一番大事やからお前はもういらねーって。

 あたし、そのまま部屋を飛び出して行くと来ないから、元カレに連絡して元カレんちにいたの・・・。

 青にも電話したけど電源切れてるし・・・。」

「えっ?」

 あたしは携帯の電源切ったままだった。

「ゴメン。

 あたしも嫌な事があって学校ブッチしてて誰とも連絡取りたくなくって電源切ってた。」

「でね・・・。

 元カレとなんかヤバイ雰囲気んなっちゃってさ。

 元カレまだフリーやってさ。

 なんか何もかも嫌んなっちゃって元カレとHしちゃって、でもあたしの気持ちは先輩にあるからさ。

 落ち込んじゃって、元カレに送ってもらうのに歩いてたら、先輩の彼女とダチに出くわして、あたし駅のトイレに連れてかれて、元カレもカッコ悪いんだよね。

 ビビって逃げてっちゃったの。