「もうやだよ・・・、もう無理だよ・・・。

 もう平気な顔していられないよ・・・。

 ごめん・・・。」

 あたしは夕月の腕から放れた。

「あたし、もう嫌になっちゃった・・・。」

 蘭が笑った。

「そうですか?

 ならどっかに行っちゃってもらえます?

「お兄ちちゃん行こーよ~~っ!」

 蘭が夕月の腕を引っ張る。

 あたしは、

「夕月・・・。

 ごめん。

 もう無理だよ。」

 そして校門から出た。

 いく宛なんてどこにもない。

 とにかくもう逃げ出したかった・・・。

 「青ーっ!

 待ってーっ!」

 夕月が追いかけてきた。

「お兄ちゃんっ!

 お兄ちゃんっ!」

 蘭が叫ぶ。

「青ーっ!

 夕月があたしの後ろから抱きつく。

「青、どっか行こ。

 2人っきりになろっ。」

 あたしは・・・。

 もうどっかに消えたいよ・・・。

 って夕月の手を強く握る。

「わかった。

 わかったから・・・。

 もう大丈夫。

 ずっと青のそばにいるから・・・。」

 あたし達は・・・、

 2人で・・・、
 
 逃げ出した。