「ああ~~っ!

 バカにしたなあ~~っ!」

「バカにしてるよ。

 夕月は年下じゃん!」

「なんだよそれ~~っ!」

 夕月があたしに絡む。

 あたしは思わず床に倒れこんだ。

 夕月も横に倒れた。

「青、キスしていい?」

「いいよ。」

 あたしは目を閉じた。

 夕月の唇が重なる。

 メロンソーダの味がする。

 夕月が飲んでたメロンソーダの味だ・・・。

 目を開けると夕月の顔が目の前にあった。

 あたしは少しだけドキッてなってた。

 キスくらいどうって事ないはずなのにね・・・。

「青、あのさ、もう・・・これ以上はダメかなあ・・・。」

 夕月はまっ赤な顔であたしを見た。

 この子テレてる・・・。

 あたしは含み笑いをした。

 なんか可愛くてたまんなかった。

「夕月がいいならあたしはかまわないよ。

 だってあたし達、付き合ってるんやろ?」

 あたしの気持ちは夕月に向かおうって決めたんだもん・・・。

 カレカノなんだから。

 そんなの当たり前じゃん・・・。

「青、好き。

 大好き・・・。」

 夕月のぎこちないすべてがいとおしく感じた。

 あたしはこの日、夕月とひとつになった。

 好きなら当たり前じゃん・・・。

 この言葉を何度も繰り返し頭の中でリピートしながらあたしは夕月に抱かれたんだ。

「ゴメンね、青。

 初めてだからなんか上手くできなくって・・・。」

 あたしは夕月の頬に手を伸ばして、

「あのね、そんなの関係ないよ。

 あたしを好きって気持ちでいてくれるだけであたしは嬉しいんだからさ・・・。」

 あたしは夕月の細い肩にしがみついて何度もこう言った。

「夕月が好きだよ・・・。」

 それでいいんだ・・・。

 あたしはもう振り返らない。

 絶対に絶対に・・・。