あたしとは真逆じゃん?

 別にいいけど・・・。

 でもなんかチクチクすんだよね。

 心のどっかがチクチク痛いよ・・・。

 なんなんだよ~~。

 自分でもよくわかんないっ!

 余計な事は考えない考えない。

 スルーしなくちゃねっ?

 放課後、あたしは夕月と待ち合わせしてるコンビニの前に向かった。

 夕月が先に着いてた。

「青ーっ!」

 夕月があたしの名前を呼んだ。

 なんかくすぐったい。(笑)

 夕月はヘッドホンを外すとあたしの手を握った。

「あのさあ、今日は大丈夫だよ。

 蘭が親父と買い物行くって約束しててさ 、その後どっかで夕飯食べてくるから帰って来るのが遅くなるはずだから。

 母さんも今日は帰りが9時過ぎるから、うちには誰もいないんだ。

 青、うちにおいでよ・・・。」

「うん、いいよ・・・。」

 あたしは夕月の手を握り返した。

 夕月の住むマンションに向かうあたしは・・・、なんだかちょっと落ち着かない。

 夕月と2人っきりって事だよね・・・。

 マンションに着くと前みたいにエレベーターに乗る。

 部屋の鍵を開ける夕月。

「さっ、入って・・・。」

 この間は玄関までだったけど・・・、

 オシャレな部屋・・・。

 観葉植物とか置いてあるし、綺麗な雑貨とかあるし、家具とかもオシャレだ。

 センスいいんだなあ・・・。

 あたしは夕月に、

「綺麗な部屋だね。

うちなんて狭いしバチャバチャだよ~~。」

 って言った。

「僕の部屋に行こっ。」

 夕月があたしの手を引っ張る。

 夕月の部屋は、よくわかんないポスターとかCDが山積みになってたり洋服がたくさん掛けてあったり、なんかどっかのショップみたいになってた。

 夕月は、

「青、何か飲む?」

って聞いてきた。

「飲む~~。

 喉乾いちゃったよっ!」

「ジュースがいい?

 コーラ?」

「なんとなく、今はコーラの気分やからコーラっ!」

「OKっ!」

 夕月の部屋には冷蔵庫があった。

「ハイッ!」

 手渡されたコーラを一口呑むと夕月があたしの髪を撫でる。

 慣れない手つきに思わず笑った。

「なんで笑うんだよ~~。」

 夕月がちょっぴりふてくされたような表情になる。

「なんか可愛いなって思ったんだもん。」