「こ……後夜祭、わたしなんかで、よろしければ、というかあの、本当に……光栄、です」
「っ、マジ? やった!」
とーご先輩の笑顔には魔法の力がある。
彼が笑うと、見ているこっちまで、心から嬉しくなってしまう。
「あ、チィちゃん、苺ミルクごちそうさま、おいしかった~」
突然、とーご先輩の後方からひょっこり、ヤス先輩が顔を出した。
「おれら午後からクラスの店入るんだけど、もし暇だったらチィちゃんも遊びに来てよ」
「はいっ! あの、さーちゃんも連れていきますっ!」
「え、ほんと? うれしーなあ」
手のひらをひらひらと振り、お店を出ていくふたりの背中に、室内のあちこちから感嘆のため息が聞こえた。
遠くに避難していたらしいさーちゃんとばっちり目が合う。
ぎろりとにらみつけられて、肩が跳ねてしまう。
……ごめんなさい、ヤス先輩。
早速ですが、もしかしたら、約束は守れないかもしれません。



