いつのまにか、するするとネクタイが解かれ、シャツのボタンが外され、あっというまに素肌が露わになってしまっていた。
……こんな、ところで。
「……っは……、せんせい……」
「はい」
「眼鏡……かけてるのに、こんな……」
「僕のほうがこんなことをするのは意外ですか?」
「だ、だって……」
先生のくちびるが、こぼれかけた言葉をすべて奪っていく。
「恥ずかしかったら目を閉じていなさい」
「…………っ」
導かれるみたいに目を閉じてしまう。
そのあとですぐ、肌に触れた湿った熱が、鎖骨の下あたりをゆっくりと這った。
くすぐったい感じ。
それと比例して、お腹の下あたりが、じわじわ、あったかくなる。
「……ん……っ」
「…………」
「せんせ……ちょっと、待ってください」
「…………」
「っせんせい……」
わたし、もうひとつ、先生に言わなければならないことがあるのです。
それを隠したまま、こんなふうにするのは、なんだか反則な気がするのです。



