純情、恋情、にぶんのいち!



ホットカフェオレをひと口すすったあと、さーちゃんは仕切り直すように、ふうっと息を吐いた。


「ところでチィ、わたしになにか隠してることがあるんじゃない?」

「……え」

「それもここ最近だけの話じゃないよねえ」


さーちゃんが名探偵だということ、すっかり忘れていた。

全部を見透かしたように向けられているまなざしから、逃げたいのに、そうしたら肯定していることになる気がして、できない。


「言っとくけどバレッバレだから」


ジトっと細めていた目が面倒くさそうに伏せられる。

体の硬直は解けても、心拍数は上がったままで、とてもココアをすする気になれなかった。


「……バ、バレ、バレてるって、なに、」

「チィが澄田を好きなのも、澄田がチィを気に入ってるのも、ふたりがどうにかなってるであろうことも」


わたしの言葉を遮るように、さーちゃんはきっぱりと言った。
もう確信があるみたいな言い方だ。


「わたしにはずーっとバレバレよ。いつ言ってくれるんだろうって思って待ってたけど、年が明けても言わないから、そろそろ黙ってられなくなっちゃった」

「う、うそ……」

「残念ながら本当です」


にっこり笑ってみせたさーちゃんはやっぱり名探偵だ。

将来は探偵事務所でも開いたらいいのに、
などと冗談をかましたかったけど、こちらにそんな余裕はないのである。