純情、恋情、にぶんのいち!



レースのむこうから差すやわらかい朝の光が、フローリングの床を伝い、先生の黒い髪を優しく照らしている。


先生は、わたしに出会うまで、どんな人生を歩んできたの。

どんな少年だったの。
どうして教師になろうと思ったの。


先生のなかにいるふたりは、どんなふうに、なんの意味をもって、生まれたの。


好きな食べ物はなんですか。
好きな音楽や映画はありますか。
好きな色は。好きな季節は。好きな、人は。


わたしは先生のことをぜんぜん知らない。

先生も、わたしのこと、もしかしたらぜんぜん知らないかもしれない。


「先生の話、聞きたいです。わたしの話も聞いてほしいです。いろんなこと、たくさん、話したいです」


受け入れたいし、受け入れてほしい。

もし分けてもらえるものがあるなら、わたしは欲しい。


だから、できるだけ多くのことを、許す時間のかぎりをかけて、わたしにください。