ある雪の降る夕方。



「・・・・・・タケル」


するっと手のひらから落ちたのは、汗をかいたビニール袋。
べしゃっと落ちるその音が聞こえる前に、あたしは駆けだしていた。


背中を増岡君の声が追いかけた気がした。
でもあたしは、振り返る事はできはかった。