「だって俺、他に行くとこないもん。」

「そんなこと言われたって!」

「この前まで一緒のベッドで寝てたのに…」

「それはあんたが猫だったときの話でしょ!?」

男の人と住むなんて、親が知ったらなんて言われるか。それに毎日いっしょにいるなんて、ぜんぜん落ち着かない!銀だけど、銀じゃないもん!

「私は大学に行かなくちゃいけないし、忙しいの。銀の面倒なんて見きれないから。」

「それは大丈夫。」


……は? なにが大丈夫なの?もしかしてなにか企んでいるんじゃ…


「俺も明日から大学に通うから。家事も実は一通りできる。むしろ俺と住めば湖都はラクになるよ」


「え?ちょっとまって。大学に通うってどういうこと?私と同じ大学?」

しかも家事もできるの?元猫だったのに?

「そう!湖都と学年学部学科ぜーんぶ一緒!ぜんぶ化け猫様が仕組んでくれたんだ。家事はお空の上にいるとき、できるようになったよ」


「え、え〜〜??」

なんだか私の理解の範疇を超えた。もう、なんなの。頭が痛くなりそう。