いつものようにカフェテリアで、待つ菜々美。

なんか女子に囲まれてる

笑ってない、眉が下がってる、

「菜々美?」

声を掛けると、一斉に振り向き


そそくさとっ引き揚げていく?

「何かあった?」

え?

ボロッ
と菜々美の大きな目から涙が零れ落ちた。

「あ、いや、何でもないから。ドライアイかな?」

慌てて目を擦りながら笑顔を作る菜々美。

明らかに何かあったろ。

あはは、

と笑って、



「無理か、見られちゃったよね、

時々言われちゃうんだ。

郁人と春日どっちが好きなのか。とか、

いい気になってる。とか、

二股かけてるんじゃないよ。とかさ。


まあ、こういうのは郁人と一緒に居る時は何度もあったから

小学校の時とか、中学の時とか殴られたこともあったし。

結構慣れてるんだけどね。」