「さっき、ゲレンデでぶつかったんだよ」 「あっ、さっきはごめんなさい」 彼が答えた言葉を聞いて、慌てて謝った。 「別にいいよ。 人が多かったけん、しょうがないし」 彼は、笑いながらそう言ってくれた。 その笑顔を見れば、また鼓動が高くなる。 「そうだ、名前聞いてもいい? 俺は、松山俊介」 「あ、咲川絢子です」 「ついでに、携帯のアドレスも教えて?」 「え?あ、はい」