「いいよ。これ、おじさんの晩御飯でしょ?」


「大丈夫。俺はカップラーメン食うから」


「あ、だったら私がカップラーメン食べる。正直、そっちの方がいいかな、なんて……」


「そうか? わかった。ちょっと待ってな」


 俺は台所に行き、買い置きしてある数種類のカップ麺を抱えて戻った。そして、


「どれがいい?」と聞くと、


「えっと……これにしようかな」


 有希は坦々麺を指差した。


「オッケー」



 有希のカップ麺にお湯を注ぎ、自分の弁当のラップを剥がしていたら、


「おじさんって、晩御飯はいつもこんな感じ?」


 と、有希に聞かれた。