カクテル・ナイト




蜜を味わいつくされた花はぐったりと。その隣で小鳥はちゅんちゅんさえずりまわる。
そんなピロートークタイム。


「やった、これで瑠李さんの初めて手にはいった」

「…あたし、処女じゃないけど」


拓夢の胸に顔を寄せつつ、見上げる。


「それも欲しかったけど、見て、時計」


少年みたいな笑顔なのにどこか色っぽくて柄にもなく顔を染める。


「夜の0時3分」

「ちがうよ、日付」

「2月…14日」


まさかとおもって目を丸くしても、拓夢は微笑んで指で髪を弄ぶだけ。



「瑠李さんの初めてのバレンタインデーの恋人、でしょ」