恋に振り回される、この感覚。 煩わしくて、辛くて、甘い毒に侵されたようなこの感覚はあたしの理性なんてどろどろに溶かしてしまっていて、なにをさせるか分からない。 誰でもいいから、この毒に勝つくらいの、もっともっと強い刺激を。 「浩介、ギムレットの頃合いかしら」 「…瑠李」 このあたしの目の前で下心丸見えの笑顔で腰を抱いてくるお馬鹿なオトコでもいい。 「なら少しだけ味見しようか」 瑠李を瑠李のままでいさせてよ。