「おはよー!」

「久しぶり!」


登校してきた生徒達が元気に声を掛け合い、次々と校舎に吸い込まれていく。


ポケットに手をつっこんで歩くオレは、校庭の真ん中でふと立ち止まる。


空を見上げた。

眩しく輝く太陽。

抜けるような青い空に、ひとつだけ白い雲がフワフワ浮いている。


キーンコーンカーンコーン…


チャイムの音で、また歩き出した。



こうして…

オレはまた日常に戻る。



高校最後の夏休みが、終わった。