2人掛けのはずのソファに3人で座る私たち。 まあ、座れないこともないわね。 「で、嘉。」 「……なに?」 蓮の方に目を向ける。 「何があったんだよ。」 「ああ、そうだね。」 一度視線を切らしたかと思った後。 嘉の目は何も写してはいなかった。 口角をあげて、誰が見ても分かるようなぎこちない笑顔を張り付けた嘉はなんでもない、というように言葉を続ける。 「そろそろここを抜けなきゃならなくなったんだよ。」 「は……?」