「またな、」と言い残して乃亞は去って行った。 私はまた彼女に護られた。 ……私は彼女を傷付けてばかりなのに。 それも、忘れられないほど、治らないほどの深い傷ばかりなのに。 「………ふっ…」 人の優しさは、痛い。 痛い、痛い、痛い。 「……出来損ないが…っ……」 私なんかやっぱり存在するべきではなかった。