「乃亞、どうしてここへ着たの?」 「話がしたい。ここじゃ…」 ここじゃ話は出来ないわね。 「……蓮士、少し話をしたいからここを出るわ。」 「侑希、でも…」 「安全よ。乃亞、強いの。」 「………。」 「きっと乃亞は蓮士にも負けないわよ?」 そう言って少し後ろにいた蓮士を見遣る。 「…ああ、分かった。」 「蓮、いいの?」 「ああ。その変わり、何かあったらすぐ電話だ。」 「分かったわ。」 そうして私たちは城を出て、すぐ近くにある公園のベンチに座った。 ……喫茶店なんかじゃ、話せないからね。