華〜ハナ〜Ⅲ【完結】





下におりると…




「どけ。雑魚に用はねぇんだ。」

「ふっ、ふざけんな!」

「上になんか行かせるか!」

「………はぁ。」




乃亞だわ…


まったく、なんて事を…




「乃亞!」

「…!」



やっと乃亞の視線がこっちを見る。




スタスタと歩いてきて、私の手を取る。



「おい……!」

「いいから…。」




蓮士たちの慌てた声は、きっと私を心配してのことだろう。


だけどその声を遮った。





………乃亞の眉は、見たこともないくらい寄っていた。