楓と李玖は大勢にまじって海に入って遊んでいる。


そこには弘夜たちもいるらしい。




蓮士と結都は立ててもらったらしいパラソルの下で寝ている。


…海に来てまで寝るのね。



そして私と嘉は砂浜に座り込んで話している、というわけだ。





「ところで、」

「なに?」

「暁斗さんとは何を話してたの?」



え……。


あの日のこと、かしら?




「……別に、楽しいかとか…そういうことよ。」



嘉は、何か知っているの?


だからそんなことを?




「そっか…。あの人、すごく不思議な人だよね。」

「そうかしら…」

「すごくフレンドリーに見えるのに、自分の事は何も言わない、答えない。」

「………。」

「謎が多い人だったな…」




嘉は、観察眼が優れている。

…優れ過ぎている。