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一週間後


「蓮、本当に辞めるの?」

「おう。」

「結都も?」

「…ああ。」

「…楓、ここに残ったほうがいいんじゃない?」

「俺は蓮たちと行く!侑希を探して文句言ってやるんだ!」




蓮士と結都、それに楓の3人は校長に退学届を出してきたところだった。

その隣には、不安げな表情の嘉と李玖もいる。3人は、今まさに学校を去ろうとしていた。



「こんなに早く決めなくても…。」


嘉の声は、これまでにないほど落胆していた。
李玖は、不機嫌そうに顔を歪ませたまま何も言わない。



「…嘉、李玖、悪い。でも、こうしてる間にもあいつが離れていく感覚がするんだ。これ以上、待っていられない。すぐにでも何か行動に移してえんだ。」

「うん……。」