そして俺の、何よりの楽しみ。
両親が傍にいた期間は会う事が出来なかったが…
あの天使に会うことだった。
「レンくん!」
「あ!!はなちゃん!!」
ハナという少女とは、すっかり仲良くなっていた。
会うときはいつも日陰。
日陰ですら眩しそうに目を細め、長時間は外にいられないようだったからだ。
それでも嬉しそうに笑う少女のことが大好きで、会うことは止められなかった。
そしてある時、少女は良く似た少年を連れてきた。
「レンくん、ゆうとだよ。わたしの姉弟になったの。」
「ゆーと?」
「れん?」
ゆうとという少年は、ハナまではいかないまでも、とても色が白く、金色の瞳と髪をもった人形のような男の子だった。
「はなちゃんのきょーだい?」
「そうなの。半分だって言ってたけど…」
「半分?」
「体のこっち側だけはなちゃんのきょうだいなの?」
「??」
ゆうとはとても明るい少年だった。
いつもニコニコと笑っていて、なんとなく、幼い俺と似たところがあるようだった。
ただ、ゆうとも日光が苦手なようで、日陰から出ることはできても、すぐに肌が赤くなってひどい時は火傷のようになり、具合が悪くなってしまうことも多々あった。



